インフルエンザの予防と対策

2019年は、メディアによるとワールドカップ等で訪日外国人が増加した為、例年より早くインフルエンザが流行し始めています。どんなに気をつけていても、家族や職場に感染者がいると、移りやすい事をご確認ください。

皆で積極的にインフルエンザの予防を心がけ、自分も周囲の人たちと一緒に感染を防ぎましょう。

インフルエンザ(influenza)とは?

インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症であるが、「一般のかぜ症候群」とは分けて考えるべき「重くなりやすい疾患」である。

インフルエンザウイルスにはA、B、Cの3型があり、流行的な広がりを見せるのはA型とB型である。

国立感染症研究所HPより

風邪とインフルエンザは、どう違うのですか?

風邪は様々なウイルスによって起こります。多くは、のどの痛み、鼻みず、くしゃみや咳などの症状が中心で、全身症状はあまり見られません。インフルエンザほど高熱が出ることはなく、ぐずぐず鼻水が続くくらいで、さほど重症化することはありません。

しかし、インフルエンザはウイルス感染により発症します。年毎にそのウイルスも違うウイルスが流行したり、変異種が出てきたりしています38℃以上の高熱に加え、頭痛や関節の痛み、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が現れます。のどの痛み、鼻みず、咳などの、風邪と似た症状も見られます。

子どもやお年寄りなど、免疫力が弱い方は、急性脳症や肺炎などを伴い、重症化することもありますので、症状が見られたら、直ぐに病院へ行くなどして対処することが必要です。

インフルエンザ予防には

手洗い、うがい、予防接種、室内の湿度管理(50〜60%)の4つに加え、予防効果の高いマスクを付けることを心がけてください。

  1. 予防接種を受けるのは11月〜12月上旬までをおすすめします。ワクチンを摂取して約2週間後から抗体が増え始め、4週間後にピークとなり、3〜5ヵ月後から効果が低下します。
    「予防接種を受けたのに、インフルエンザにかかってしまった」という方もおられるかもしれません。予防接種の発症予防率は、おおよそ50%と言われます。毎年、予防接種を受け続けることで体内に抗体が蓄積され、インフルエンザにかかりにくい体質ができていくそうです。
  2. 外から戻ったら手洗い、うがいを入念に。手を洗う前に服の袖を引き上げて、石鹸を用いて指先から手首までを丁寧に洗ってください。うがいには、うがい薬、塩水、緑茶などを用いるのも効果的です。
  3. 加湿器は吸水のたびに置き場所を変えるなどして、室内をまんべんなく加湿しましょう。その前に、湿度計はお持ちですか? お持ちでなければ、ホームセンターなどで早めに入手しておくのが良いでしょう。
  4. マスクは本来、風邪やインフルエンザにかかった人が、治りがけにほかの人に移さないために付けるものです。が、咳をしているにも関わらずマスクをしない人もいますので、自己防衛のために予防マスクをおすすめします。
    公共交通機関などは必需品です。うっかり忘れてウイルスまみれにならないように、冬場はカバンの中に2〜3枚予備を入れておくと安心です。
  5. 加えて、皆が供用するトイレや、何カ所もあるドアノブなどは、ウイルスの温床になりがちです。冬場は頻繁に除菌することを心がけてください。

どれだけ予防しても完璧はあり得ません。体力が衰えている時や寝不足が続くような時は、ウイルスに感染しやすくなります。規則正しい生活を心がけ、日頃の体調管理にも意識を向けましょう。

インフルエンザにかかったら、どうするの?

急な高熱や関節痛などの症状が見られるときは、速やかに病院へ行き、インフルエンザかどうか、検査を受けてください。検査結果は直ぐにわかりますので、お医者さまの指示に従って、薬の投与などを行ってください。

また、感染を広げない為に人混みを避け、学校や職場へは最低1週間は出ないようにしてください。自宅で安静にして、充分な睡眠をとり、温まる食べ物や水分をおこたりなく摂取してください。

熱が下がって症状が落ち着いてきても、ウイルスはまだ体内から外に飛散します。飛沫感染を防ぎ、家族にも移さないように、できるだけマスクをするなど心がけてください。